くろちゃんプロフィール
ともいき塾講師 くろちゃん(黒瀬光庸)
こんにちは。 このブログの執筆者のくろちゃんです。
くろちゃん(黒瀬光庸)の経歴
1972年大阪市生まれ。岡山市在住。
2006年大阪のマルヒフラワーセンター株式会社入社を機に同社のコンサルタントとして人材育成を担当していたやぶちゃん(㈱わもん代表取締役)と出会う。
やぶちゃんが開発した心で聞くコミュニケーション術「わもん」で社員が気付き自ら動き出す姿を目の当たりにし、聞くことにひかれる。
2013年8月26日 わもん屋くろちゃんとして独立。
2015年4月17日 株式会社聞く力。設立。
2016年5月15日「承認力トレーナーくろちゃん」として、講演、コンサル活動を開始する。
2017年5月 兵庫県立淡路高校PTA総会にて「聞く」講演会をする。
2017年9月 ともいき塾講師くろちゃんとして引き続き活動している。
2017年11月 兵庫県立淡路高校人権講演会「自分とはチームである」講演。
2018年1月 哲学「ともいき論」を提唱し、哲学者として活動開始。
2023年10月12日 ハウスキーピング協会認定 お掃除スペシャリスト クリンネスト2級認定
2023年10月30日 ハウスキーピング協会認定 お掃除スペシャリスト クリンネスト1級認定
これまで34都道府県41ヶ所でセミナー・講座を開催。
「きく」を紡ぐ物語
旅立ちの時
くろちゃんと「きく」の出会いは
「きく」師匠である薮原秀樹氏通称やぶちゃんとの出会いです。
2004年の転職がきっかけでした。
大阪市天王寺区の花の仲卸業の会社に転職したとき。
やぶちゃんはその会社の人材育成のコンサルタントをしていました。
最初の面談のとき、くろちゃんはいわゆる斜に構えていました。
この人に話すことはすべて社長に筒抜けになる。
そう思って心を開きませんでした。
しかし、いつの間にか心を開き、心を掴まれていました。
この時は理由はわかりませんでした。
ある時、くろちゃんが原因で会社でトラブルがありました。
通常、そんな時は社長や上司から「なんで、そうなったんですか?」
そう言われることが多いです。
そう言われると「責められる!」
そう思うので責任を転嫁したくなります。
あの人が!
あの業者さんが!
しかし、やぶちゃんに聞いてもらった時、
やぶちゃんはくろちゃんの話を一通り聞いた上でこう言いました。
「そうなったのには、そうなった理由があるんだよね?」
えっ!?えっ!?
言っていいんですか?
言っていいんですか?
そうなんですよ!!
あの人がね・・
あの時ね・・
「うんうん!!
それはくろちゃん悪くないんちゃう?」
やぶちゃんは責めるどころかくろちゃんの言うことに同感してくれるのです。
よくぞ聞いてくれました。
必死に自分を正当化しようと話したいだけ話してるうちに
あれ?!
そっか?!
本当は自分がこうしておけば・・
次はこうすればいいんだ・・と解決策が自ら浮かんできました。
やぶちゃんはアドバイスもしません。
何か解決策も提案しません。
話してるうちに自ら気づいたのです。
気づいたことをやぶちゃんに話すと
「くろちゃん!!それでいいんちゃう!!」
くろちゃん以上に嬉しそうに言ってくれるのです。
そして気づきました人は聞いてもらうだけで自分で答えをみつけるんだと。
その答えは人から言われたのでは受け入れられず。
自分で気づくことで人は自ら動きだすんだ。
人を動かすではなく「人が動き出す」
そんな「聞き方」を身につけたい。
それがくろちゃんと「きく」の出会いだったのです。
それからはやぶちゃんのように人の気持ちがわかる人間になろう。
そう思って「きく」を学びました。
学んでいるうちに「聞き方」は「生き方」なんだと気づいたのです。
守破離の道
やぶちゃんのもとで「聞く」を学ぶようになりました。
たくさんの聞くトレーニングをしました。
しかし、形が変わっても狙いはひとつでした。
それは、集中すること。
ただただ聞くこと。
「聞く」ことに集中する。
形や課題が変わってもいまの自分の「集中力」をほんの1mmでもいいから超えること。
当時、好んで師匠やぶちゃんが使っていた言葉が「限界突破」「いまの自分を超える」でした。
やぶちゃんが提唱する「わもん(話聞)」では「音」を聞くということを提案しています。
子どもの頃にこんなことを言われた経験が誰にでもあると思います。
「しっかり話を聞きなさい」
そんな時、何をしっかり聞いていたでしょうか?
「言葉」ではなかったでしょうか?
恐らくしっかり聞きなさいと言った人も言葉をしっかり聞いて理解しなさいと言っていたと思うので言葉を聞くのは間違いではなかったはずです。
ただ、言葉を聞くと聞き手は言葉を「理解・解析・分析」しようとします。
何をもとにするかというと聞き手自身の過去の体験・経験からです。
「主人が・・」とあるご婦人が言ったとすると自分の「主人」をイメージして「わかる!本当にもう大変ね・・」と言ってしまいます。
しかし、これは「自分の主人」の話で話し手の「主人」の話ではありません。
というふうに言葉を聞くと自分の過去の記憶と重ね合わせて理解をします。
そうすると話し手本来の話を聞けなくなってしまいます。
なので「言葉」ではなく「音」を聞く音というと限定されてしまいますが、その中には・・話し手の表情・声のトーン・雰囲気など様々な要素が含まれています。
つまり、頭(思考)で理解する力ではなく感じる力を養います。
そのために集中して音を聞くトレーニングをするのです。
最初は音を聞くといってもまったくわかりませんでした。
たしかに音の変化はわかります。
下がったり、上がったり。
しかし、それが何を意味するのかはまったくわかりませんでした。
しかし、集中して「聞く」ことそれも「音」を入り口にこれを続けているうちに音の変化が心の変化であることに気がついたのです。
そして、それは話し手だけではなく当然自分自身もそうであること。
だとすると人の話が聞けるようになると自分自身の心の声が聞けるようになる。
そのことはやぶちゃんがずっと説明してくれていましたので頭では理解していましたがいまひとつ実感が伴いませんでした。
聞き続けているうちにそれがわかったのです。
実践の記憶
この章は「きく」ということを実践して得た体験を書く章なのですが。
くろちゃんが「きく」をトレーンングして得た最も価値があったものを書きます。
これは自分自身が自分自身の話を聞いた体験だとご理解ください。
「きく」を深めるトレーニングは集中力を深めるトレーニングでした。
これは「きく」ことに限らず。
何かを得ようと思うと、その道の達人と時間を過ごすのが一番の早道です。
やり方ではなく、心のあり方を感じることが出来るからです。
きく修行の段階で師匠やぶちゃんの話を聞くという課題がありました。
話し手のエネルギーが高いと聞き手のエネルギーも高くないと話を聞けません。
エネルギーイコール集中力なんです。ものすごい集中力で話をされる師匠やぶちゃんの話を全身全霊いまもっている集中力を全開にして聞きます。
そうすることでいまこの瞬間、この瞬間、その前の瞬間の自分を超えていきます。
3分×100回という時間。
やぶちゃんの話を聞くのですが。
くろちゃんの集中が止まると3分聞く前に時計も止まるのです。
一回ごとに床に汗の海ができます。
とても「きく」トレーニングとは思えない。
そんな100回の中の50回目のときすごい体験がありました。
くろちゃんは年子の弟とふたり兄弟でした。
小さい頃はよくテレビを前に「兄ちゃん、次何チャン」と聞いてくる弟に。
「6チャンやで」と答える。
いつも一緒に過ごしていました。
そんな弟が小学校に入る前になるとくろちゃんより身体が大きくなりました。
ケンカをすると弟の方が強くてよく泣かされていました。
それをみていた母親が「兄ちゃんやから負けてやってんねんな」と言ってくれたのです。
くろちゃんにとってそんな都合のよい言葉はありません。
「そうや〜」と言って自分を納得させていました。
しかし、一度そういうともう勝つことは出来ません。
だって兄ちゃんやから負けてあげないと弟への対応が、いつしか自分の生き方になっていました。
「負けることがよいこと」
いつの間にか勝つことに執着がない人間になっていました。
「これくらいでいいか」
そんな生き方が染み付いていました。
それがやぶちゃんの話を集中して聞く、前の瞬間を超え続けることをした時にいままでの自分を超えた瞬間がきたのです。
その時にすべてがわかりました。
いままで負けていいと思って生きてきた。
勝っていいんだ!
自分を超えていいんだ。
それに気づいた時号泣していました。
本当は勝ちたかった。
自分だってスポットライトを浴びるような生き方がしたかった。
いや!!
いまからでもそんな生き方をしようと思いました。
もう自分に嘘をついて生きるのはやめよう。
くろちゃんの人生が大きく変わった瞬間でした。
目指す場所
「きく」を深めだして「聞き方」は「生き方」なのだと気づきました。
「聞き方」だけでなく、「話し方」「歩き方」「そうじの仕方」、様々な「方」とつくもの、つまり「やり方」は その人の「生き方」「心のあり方」の表れなのだと考えるようになりました。
そうすると、それまでは聞けるようになると人の気持ちのわかる善い人間になれるくらいに考えていたことが、もっと奥深いものだと考えるようになりました。
「聞く」を深めると生き方が深まるということです。
約5年の間師匠やぶちゃんを追いかけ、自らも「聞く」セミナーを開催しながら全国をまわりました。
「聞き方を深めると生き方が深まる」
そう考え聞き方を深めてきましたが「生き方を深めると人生が深まり、そして人生が輝く・・」
「聞き方」の先にあるものは「生き方」を深めることだったのです。
職人と呼ばれる人たち、スポーツ選手や武道家、様々な専門分野の達人たちそれぞれがその専門分野を通して生き方を深めています。
しかし、その生き方を日常生活に活かせない方もいらっしゃいます。
「聞き方」は「生き方」を深めるために最もよいトレーニングだと思います。
なぜなら「きく」という行為を一日一度もしない日はないからです。
専門分野という限られた枠の中でのみ出来るということではなく日常のいつでもどこでも誰とでも出来る。
「きく」を集中して行うことでこれまでの何倍も濃い日々が送れます。
人生に深みがでます。
これまで「自分」という枠の中でジャッジして
送っていた人生に「自分以外」の話を聞くことで新しい発見があり自分には思いも及ばぬ思いや考えがあることがわかります。
それらを知ることで人間として成長ができ、人生が豊かになると考えています。
さらにいうと・・「聞く」ことに集中することは「いま」に集中することです。
「聞く」という行為は「いま」を生きることであると思います。
「きく」を通してこれから目指す場所は「いま」を生きることを目指す人たちと共に生きることです。
そして、世界中の人々が「きく」ということに意識をむけることで・「いま」を生きるようになる。
そんな人たちの中のたったひとりで在りたいと考えているのです。
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