他人に対して無関心になる方法　太宰治の親友交歓　『私』と『世界』は1セット

2022年10月20日

他人に対して無関心になる方法は？」という質問に回答しました。

ですが、この質問自体が他人に関心があるから故の質問なわけで、無関心になるというのはなかなか難しいと言わざるを得ません。

今日は『他人に対して無関心になる方法　太宰治の親友交歓　『私』と『世界』は1セット』　と題して、他人に対して無関心になる方法について考えます。

 

世界一、幸せなみなさんへ

今日も読んでいただき
感謝しています。

そして、
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他人に対して無関心になる方法　太宰治の親友交歓　『私』と『世界』は1セット

他人に対して無関心になる方法

人に興味をなくす方法、無関心でいる方法を教えてください。

できるだけ無関心無感情でいたい変わり者です…

yahoo知恵袋（https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10269789795）

 

みなさん、ごきげんよう。

今日もよろしくお願いします。

 

大変おもしろい質問ですが、結論から言えば、無関心になる方法はないんですよね。

あるにはありますが、現実的ではないということです。

他人に無関心でいるためには、自分に対しても無関心でなくてはいけません。

どういうことか？というと、自分に関心があると、どうしても他人の目が気になるからです。

そうすると、他人が何に興味があるか？に関心がいきます。

もう少し簡単にいうと、自分に関心があると、流行に敏感になりますが、それは他人がどんなことに興味があるか？に関心があるということです。

そうですね？

だから、他人に対して無関心になるためには、自分に対しても無関心になる必要があるのです。

ですが、それはあまり現実的ではありません。

というか？他人に無関心=自分に無関心が行き過ぎるとどうなるか？がわかると、とてもそうなりたいとは思わないということです。

行き過ぎると、どうなるか？

服を着ないとか、歯を磨かないということが起こります。

人が正気でいられるのは、社会との接点があるからです。

つまり、他人にも自分にも興味関心があるからです。

人が見ているという意識があるから、身なりを整えたり、歯を磨いたり、風呂に入ったり、お金を稼いだりするのです。

社会との接点がなくなると、人はどんどんルーズになっていきます。

一日くらい風呂に入らなくてもいいか？がずるずると一週間とか、人に会わないなら、ずっと入らなくてもいいか？になっていきます。

歯を磨いたり、髪を切ったり、ヒゲを剃ったりもしなくなります。

ですから、他人に無関心になるということは、ほどほどにして、あまり行き過ぎない方がいいのです。

太宰治の親友交歓

ここからは、いつもの話になりますが、『私』と『世界』は1セットだということです。

つまり、私の心を世界は映しているのです。

太宰治の短編小説に『親友交歓』というのがあります。

罹災（災害をうけること。被災。）した文学者が、田舎に引っ込んで、隠遁生活をしていると、昔の親友が訪ねてくるというお話です。

その親友は、昔から横柄で無礼な男だったのですが、このときも、昼間から酒を出させ、文学者の乳房を呼びつけてお酌をさせたり、乱暴な言葉づかいで偉ぶったりするのです。

『お前も東京では活躍していたようだが、今は失敗して田舎に逃げ帰ってきたのだろ？俺も東京時代はかなり活躍したものだ。今でもここらでは俺の名をいえば知らぬ者はいないよ』といった調子です。

こういう話を聞かされる度に文学者は、辟易するのです。

『本当に無礼な奴だ』。

しかし、昔から文学者は自分の言いたいことが言えないタイプで、いつも苦々しい思いをしていたのです。

いよいよ帰る間際になって、文学者がひと言言ってやりたいと思っていたら、その男は文学者に向かってこう言ったのです。

『威張るな』。

文学者が言おうとした言葉を親友から言われたのです。

長年、文学者が抱いていた、親友への思いは、実は親友が文学者へ抱いていた思いだったというわけです。

親友の横柄な態度は、上から目線で親友を小馬鹿にしたような振る舞いをしている文学者への精一杯の抵抗だったというわけです。

彼を横柄にしていたのは、実は文学者本人だったという皮肉なお話です。

『私』対して理不尽な態度をとる人がいたり、他の人には優しいのに『私』にだけ厳しい人がいたら、実はその人も同じことを『私』に感じているのかもしれません。

『私』と『世界』は1セットというのは、『私』の振る舞いや生き方が『世界（目の前にいる人）』をそうさせているんだということを忘れてはいけないということです。

やったこともやらなかったことも、すべて自分に返ってくるのですから。

青空文庫
太宰治『親友交歓』https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/2271_34630.html

『私』と『世界』は1セット

目の前に繰り広げられている世界は、『私』が思ったこと、とった行動に対する反応です。

もし、いじめられたとしたら、いじめた者も悪いけれど、いじめられるような『私』だということも忘れてはいけないのです。

どんなことも『私』ひとりで起こることはないわけです。

他人と関わることで嫌な思いが起こるということは、『私』とその相手との関係性で起こっているわけですから、どちらかが一方的に悪いということはありません。

嫌われるには嫌われるなりの理由が必ず『私』にもあるということです。

正しいかどうかなんて、なんの意味もありません。

『私』が正しいと思っているのと同じだけ相手も自分が正しいと思っているわけです。

だからといって、嫌われないようにするというのは違うと思います。

『私』が我慢をすれば、その時は相手にも我慢をさせてしまうからです。

先日、こんな話をして場を沸かせました。

腹黒いのはいけないという話のたとえ話としてこんな話をしました。

もし、僕がカツラをかぶっていたら、どうですか？

プレッシャーじゃないですか？と。

わかっていてもわからないフリをしますよね？（笑）

悟られたくないんだろうな？と思ったら悟ってないフリをしないといけないでしょう。

だから、オープンな方がいいんだという話です。

いくら自分は気づかれていないと思っていても、周りはわかっていますから。

隠さない。すべてオープンでクリアにするんだという話です。

『私』が隠すと相手にも隠させるというわけです。

いつでも、『私』と『世界』は1セットなのです。

ですから、他人に対して無関心になるためには、『私』のことも無関心にならないといけないのです。

ですが、そんなことは現実的ではないので、できるだけ比べないとか、比べるにしても優劣をつけるような比べ方をしないというのがひとつの正解だろうと思うのです。

 

では、ごきげんよう。さようなら。

他人に対して無関心になる方法　太宰治の親友交歓　『私』と『世界』は1セットのまとめ

今日は『他人に対して無関心になる方法　太宰治の親友交歓　『私』と『世界』は1セット』　と題して、他人に対して無関心になる方法について考えました。

今日も読んでいただきありがとうございます。

 

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